先日、PMBOK(第5版)を捨てました。PMP試験のために読み込み、長く手元に置いてきた一冊です。捨てた直接のきっかけは「改版が進んで内容が古くなったこと」ですが、それ以上に大きいのは、私自身の読書スタイルによるものでした。今日はそんな小ネタを一つ。
「本棚の本は、自分のコンプレックスだ」
だいぶ前に、誰かのこんな言葉を目にしました。「本棚に並んでいる本は、その人のコンプレックスを表している」。最初は少しドキッとしましたが、考えるほど的を射ていると感じました。
本棚に置いてある。それは「また読もう」と思っているということ。裏を返せば、まだ読み返さないといけない、つまりその中身が、自分の身に染み付いていないということです。つまり本棚は、「できるようになりたいけど、まだできていないこと」のリストでもある。そう気づいてから、私の本との付き合い方は変わりました。
私の読書スタイル「血肉になったら、捨てる」
それ以降、私はこうしています。どんどん理解して吸収し、行動できるようになったら、その本は捨てる。もう再読の必要がないからです。本棚に本が残り続けるのは、むしろ「まだ自分のものになっていない」サイン。だから、身についたものから手放していく。
念のため補足すると、これは「本を粗末にしよう」という話ではありません。本の中身を、本棚ではなく自分の中に移す。読み終えて行動が変わったなら、その本の役目はもう果たされている、という考え方です。
そもそも読書は「困り事を解決するため」にする
私にとって読書は、何か困り事があって、それを解決するためにするものです。この前提に立つと、いくつかのことがはっきりします。
まず、買って集めて満足するのは問題外。積んであるだけの本は、一冊も問題を解決していません。そして読んでも行動に反映されないなら、それは無意味。知識として頭をかすめただけで、現実の何も変わっていないからです。
読書習慣がある人ほど、実は似たような本を、何冊も繰り返し読んでいることがあります。これは裏を返せば、行動に落とし込めていないから、同じテーマを何度も摂取し続けているということ。耳が痛い話ですが、時間もお金ももったいない。大事なのは冊数ではなく、一冊をどれだけ行動に変えられたかだと思います。
PMBOKを、ようやく捨てられた
今回PMBOKを手放せたのも、まさにこの理由からです。PMP取得から8年。ようやく、PMBOKという知識体系が、自分の血肉になった実感が持てた。プロジェクトの現場で、いちいちページをめくらなくても、考え方が自然と手や口から出てくる。そうなって初めて、あの本は本棚から卒業していきました。8年かかりましたが、これはこれで一つの区切りです。
あなたの本棚は、何を語っていますか
「本棚の本は、自分のコンプレックスを表す」。この観点で、一度ご自身の本棚を見返してみませんか。そこに並んでいるのは、「読み返したい良書」でしょうか。それとも、「まだ行動に変えられていない宿題」でしょうか。どちらが多いかで、次にやるべきことが見えてくるかもしれません。私はこれからも、身についたものから、気持ちよく手放していこうと思います。
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