できない自分を責めない|心を消耗せず、折れないキャリアを続ける方法

11〜16分

リード

仕事でうまく結果が出ない時期に、自分を責めて空回りした経験はないでしょうか。私は元SIerから未経験でコンサルに移り、最初の数カ月はまさにその状態でした。

この記事は、心を消耗させずに変化の多いキャリアを続けるために、私が実際に試して効いたことをまとめたエッセイです。きれいごとではなく、失敗と迷いの手触りごと書きます。

この記事でわかること

  • できない時期に自分を責めず、立て直すための考え方
  • 繁閑の波と無理なく付き合い、不調に早く気づく具体的な工夫
  • 自分に合う環境や職種を、戦略として選ぶ視点

結論:心を消耗しないために私が大事にしていること

結論から言うと、私が大事にしているのは、他人ではなく昨日の自分と比べること、そして体調を仕事より先に確保することの2つです。

向いていない要素があっても、それは欠点ではありません。自分のペースや合う環境を知る手がかりだと考えています。

  • 比較の相手を、他人から昨日の自分に変える
  • 繁忙期の波が激しいときは、無理に飛び込まない
  • 睡眠と運動を先に確保し、その上に仕事を乗せる
  • 受け身を抜けるため、1日1つは自分から提案する

最初に心が削られた時期の話

私が最初に心を削られたのは、コンサルに移って最初の数カ月でした。NEC系で約9年、ITインフラやサーバーを深く触ってきた自負が、ほとんど通じなかったからです。

求められたのはスピード感と仮説思考でした。技術の深さではなく、別の筋肉が要ると痛感しました。

会議で的外れな発言をしては落ち込み、できない自分を責めて、夜に資料を抱えて空回りする。そんな悪循環に入っていました。

向いていない要素を自覚することと、自分をダメだと決めつけることは別です。前者は改善の出発点になりますが、後者はただ手を止めるだけでした。

他人と比べるのをやめ、昨日の自分と比べる

空回りから抜けた最初のきっかけは、比較の相手を変えたことでした。

周りの優秀なコンサルと今の自分を比べても、差が開いて見えるだけで、何も前には進みません。

そこで私は、昨日の自分との差分だけを見るようにしました。先週は黙っていた会議で、今日は一言でも仮説を出せたなら、それで十分な前進だと数えます。

繁閑の波と、無理に飛び込まない付き合い方

コンサルの仕事は繁閑の波が激しく、提案前やフェーズの切り替わりで一気に忙しくなります。

私は、波が最も激しい時期に無理に新しい役割へ飛び込まない、という判断も賢明だと考えています。

健康を削って続ける働き方は、長い目で見るとキャリアを縮めます。だから私は睡眠と運動を先に確保し、その上に仕事を乗せる順番を崩しません。

  • 繁忙期は、新しいタスクの引き受けを一つに絞る
  • 朝の運動と睡眠時間は、予定表に先に入れる
  • 波が引いた時期に、学習や振り返りをまとめて行う

不調に異常に早く気づくための、私の工夫

心の消耗は、気づいたときにはかなり進んでいることが多いです。だから私は、できるだけ早く異変に気づくための仕掛けを、いくつか先に用意しています。

一つ目は、自分のバロメーターを決めておくことです。心が元気なときの平常の自分を一つ決めておき、それができなくなったら黄色信号と見なします。

私の場合は、いつも真っ先に読む連載漫画の新しい話を、読みたいと思えるかどうかです。その漫画に手が伸びない日や、普段は楽しく読める本が今日はまったく頭に入らない日は、黄色信号だと受け止めます。小さな好きや習慣が鈍る瞬間を、早期のサインとして使う発想です。

二つ目は、気づいてくれる人を周りに作ることです。自分では不調に気づけないことが多いので、おかしいよと率直に言ってくれる人を、1人だけでも持っておきます。

家族でもパートナーでも、信頼できる同僚でも構いません。外からの一言は、自分では止められない空回りに、気づかせてくれます。

三つ目は、ストレス源に気づいたら距離を置くことです。原因に気づいたら、無理になんとかしようと戦わず、まず距離を取ります。

解決しようと正面から向き合い続けるより、一度離れるほうを先にします。落ち着いてから付き合い方を考え直せばいい、と私は思っています。

受け身を抜ける、一つだけ提案する習慣

私はもともと受け身になりやすく、コミュニケーションの負荷も高く感じるタイプです。

それでも場数で少しずつ慣れました。効いたのは、1日に1つだけ自分から提案する、という小さな習慣です。

資料の見せ方でも、会議の進め方でも構いません。小さくても自分発の提案を重ねると、受け身の感覚が薄れていきました。

合う環境や職種を選ぶのも、立派な戦略

向いていない要素があるなら、合う環境を選ぶのも立派な戦略です。

波の穏やかなPMOや事業会社など、自分のペースと合う職種に移る選択は、逃げではありません。向いていない要素を活かす道についてはコンサルに向いてない人でも活躍する道にも書いています。

心を守りながら長く続けたほうが、結局はキャリアが伸びる。私はそう実感しています。

不調が続くときは、一人で抱えない

気分の落ち込みや眠れない状態が続くときは、どうか一人で抱え込まないでください。

心身の不調が長く続く場合は、専門家や信頼できる人に、早めに相談することをおすすめします。

私自身、しんどい時期を人に話せたことで、少し視界が開けた経験があります。自分を責める声が強くなる前に、声に出すことが支えになりました。

まとめ:心を守るほうが、キャリアは長く伸びる

向いていないことは、ダメなことではありません。自分のペースと合う場所を知るための、ただの情報です。

昨日の自分と比べ、繁閑の波に無理をせず、不調に早く気づき、合う環境を選ぶ。この積み重ねで、私は心を消耗せずに続けられるようになりました。

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