コンサルに必要なスキルというと、論理的思考力や資料作成力がよく挙がります。もちろん、どれも大事です。でも私が現場で「これが一番効く」と感じているのは、もっと地味で言葉にしづらい力です。
それが「感化する力」。まわりの人の温度を、こちらから上げていく力です。今日は、私がずっと大事にしているこのスタイルを書きます。いろいろなやり方がある中の、あくまで私の一例として読んでもらえたら嬉しいです。
コンサルは「お手伝いする身」。でも、そこで止まらない
大前提として、コンサルはお客様から発注をいただき、お手伝いをする立場です。これは間違いありません。ただ私はそこで、「言われたことを、言われたとおりにやる」だけでは止まらないようにしています。
むしろ逆で、お客様よりも圧倒的に「自分ごと」としてプロジェクトを背負う。自分の会社の、自分の事業だったらどうするか。そのくらいの当事者意識で入っていきます。これが、私のスタイルの出発点です。
「こう進めたいので、協力してください」まで言い切る
自分ごとにすると、自然と姿勢が変わります。受け身で指示を待つのではなく、「私はこう進めたい。だからここはご協力をお願いします」と、こちらから旗を立てにいく。
お手伝いの立場からすると、少し踏み込みすぎに見えるかもしれません。でも本気で自分ごとにしているからこそ、言い切れる。この「言い切る」瞬間が、プロジェクトの空気を変える最初のスイッチになります。
もちろん、これは「お客様を差し置いて仕切る」という意味ではありません。あくまでゴールに向けて、責任を持って旗を立てるということ。押しつけではなく、「一緒にここへ行きましょう」という提案です。その線引きは、いつも意識しています。
誰よりも行動する。でも、誰よりも低い姿勢で
旗を立てたら、次は行動です。ここで私が大事にしているのが、2つを同時に成り立たせること。ひとつは誰よりも動くことです。口で言うだけでなく、いちばん手を動かし、いちばん汗をかく。「この人、本気だな」が伝わらないと、人は動きません。
もうひとつが、誰よりも低い姿勢でやること。ここがセットなのが大事だと思っています。いくら熱量があっても、偉そうな態度だと人は引いてしまいます。
いちばん働くのに、いちばん腰が低い。この組み合わせだからこそ、相手は警戒を解いて歩み寄ってくれます。熱意と謙虚さは、片方だと空回りするけれど、両方そろうと一気に効きます。
すると、お客様が「感化」されて、主体的に動き出す
この進め方をしていると、面白いことが起きます。最初はそこまで乗り気でなかったお客様が、だんだん感化されていくんです。「ここまで自分ごとにして動いてくれるなら、こっちも本気でやらないと」という空気になります。
そして、いつの間にかお客様のほうが主体的に動いてくれる。こうなるとプロジェクトは一気に前に進みます。指示して動かすのではなく、巻き込まれて動きたくなる。この状態を作れるかどうかが、私の中では一番大きいと思っています。
いろいろなスタイルがあっていい。これは私の一例
もちろん、コンサルのスタイルは人それぞれです。冷静に一歩引いて全体を設計するのが得意な人もいれば、専門知識で圧倒的な信頼を勝ち取る人もいます。どれが正解ということはありません。
その中で、私はこの「感化する力」で進めるスタイルです。自分ごとにして、旗を立て、誰よりも動き、でも誰よりも低くやる。結果として、まわりの温度を上げていく。もし自分のスタイルを探している途中なら、こういうやり方もあると参考にしてもらえたら嬉しいです。
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