大手の転職先ランキング、上位にコンサルはどれだけいる?公開データで検証

17〜26分

リード

大手企業に勤めていると、ふとした瞬間に気になります。「同期や先輩が辞めていくけど、みんな次はどこへ行っているんだろう」と。転職サイトの体験談を眺めていると、同じ社名が何度も出てくることに気づきます。

その常連に、コンサルティングファームがどれだけ入っているのか。この記事では、公開データで確認できる範囲に正直にスコープを絞り、大手12社の転職先トップ5を集計して、コンサルの存在感を数えてみました。私自身、NEC(約9年)から未経験でコンサルへ移った元SIerなので、その一次視点も少し添えます。

この記事でわかること

  • 大手12社の転職先トップ5に、コンサルがどれだけ入っているか(公開データで集計)
  • 大手の受け皿として突出している2社はどこか
  • なぜ大手の転職先がコンサルになりやすいのか(元SIerの見立て)

結論:大手12社すべてで、転職先トップ5にコンサルが入っていた

先に結論です。公開データで確認できた大手12社を見ると、そのすべてで、転職先トップ5にコンサルファームが1社以上入っていました。例外はありませんでした。

トップ5を12社ぶん並べた延べ60枠のうち、コンサルは約28枠(目安)を占めます。ざっくり5枠に2枠強が、コンサルファームという計算です。しかもその顔ぶれは、アクセンチュアとベイカレントの2社に強く偏っていました。「大手からコンサルへ」という流れは、少なくともこのデータの範囲では、はっきり観測できます。

調査方法と出典:何を、いつ見たか

数字の前に、出どころをはっきりさせます。今回の集計は、転職体験談を投稿・公開している「ワンキャリアプラス」(plus.onecareer.jp)の、各企業ページにある「◯◯からの転職先企業」ランキングを使いました。各社とも、サイトに投稿された転職体験談から集計した上位5社までが表示される仕様です。閲覧時点は2026年10月です。

対象は、日本を代表する大手事業会社とメガバンクから12社を選びました。トヨタ自動車、日立製作所、富士通、日本電気(NEC)、NTTデータ、パナソニック、ソニーグループ、本田技研工業、三菱商事、三井物産、三菱UFJ銀行、野村総合研究所です。メーカー・IT・商社・金融と、業種がかたよらないように選んでいます。

本記事で「コンサル」と数えたのは、次の3系統です。地の文に埋めず、定義として先に出しておきます。

  • 戦略系:マッキンゼー、ボストン コンサルティング グループ(BCG)、ベイン、コーポレイト ディレクション
  • 総合・BIG4系:アクセンチュア、デロイト トーマツ、PwC、KPMG(KPMG FAS含む)、アビーム
  • 独立系:ベイカレント

野村総合研究所(NRI)はコンサル機能を持ちますが、IT・シンクタンク色も強いため、転職先として登場した場合はコンサルに数えず控えめに扱いました。つまり今回の「約28枠」は、やや少なめに見積もった数字です。

データの限界(正直に)。このランキングは、サイトに投稿された転職体験談からの集計で、各社の人数は1人から6人程度と、ごく少数です。全退職者を網羅した人事データではなく、あくまで方向性をつかむための目安です。「大手100社×トップ5=延べ500社」のような完全なデータセットは公開で見つからなかったため、確認できた12社に正直にスコープを絞っています。それでも12社すべてで同じ傾向が出ている点に、一定の意味があると考えます。

データ:大手12社の転職先トップ5

実際の中身を見ます。転職先は多い順です。右端に、トップ5のうちコンサルが何社かを示しました。太字がコンサルに数えた社名です。

大手企業転職先トップ5(多い順)コンサル該当
トヨタ自動車キャディ/アクセンチュア/マッキンゼー/三菱商事/シンテックホズミ2社
日立製作所ベイカレント/アクセンチュア/トヨタ自動車/野村證券/PwCコンサルティング3社
富士通ベイカレント/NTTデータ/ソフトバンク/KPMGコンサルティング/アマゾンジャパン2社
日本電気(NEC)ベイカレント/セールスフォース/エクサウィザーズ/JCB/楽天カード1社
NTTデータセールスフォース/アクセンチュア/リクルートHD/野村総合研究所/アビームコンサルティング2社
パナソニックアマゾンジャパン/アクセンチュア/ファーストリテイリング/KPMGコンサルティング/トヨタ自動車2社
ソニーグループトヨタ自動車/プレイド/NTT東日本/ベイカレント/デロイト トーマツ2社
本田技研工業ベイカレント/トヨタ自動車/アクセンチュア/住友商事/博報堂2社
三菱商事マッキンゼー/キャディ/しるし/Udemy/10X1社
三井物産ベイン/マッキンゼー/BCG/MANABIE/コーポレイト ディレクション4社
三菱UFJ銀行KPMG FAS/デロイト トーマツ/リクルートHD/アクセンチュア/BCG4社
野村総合研究所アクセンチュア/日産自動車/ベイカレント/KDDI/デロイト トーマツ3社

コンサルが最も濃いのは、三井物産と三菱UFJ銀行です。どちらもトップ5のうち4社がコンサルで、戦略系とBIG4が机を並べています。逆に最少のNECや三菱商事でも、トップ5に必ず1社は入っていました。

個人的に目が留まったのは、古巣NECの転職先トップがベイカレントだったことです。私がNECから出たのはもう何年も前ですが、同じ流れが今も続いているのだな、と妙に納得しました。

コンサルの存在感:突出はアクセンチュアとベイカレント

同じコンサルでも、登場回数には大きな差がありました。12社の転職先トップ5を横断して数えると、アクセンチュアとベイカレントの2社が突出しています。どの大手を見ても、このどちらかが顔を出す、という状態です。

コンサルファーム登場した大手企業(12社中)
アクセンチュア7社
ベイカレント6社
マッキンゼー3社
デロイト トーマツ3社
KPMG系(含KPMG FAS)3社
BCG2社
PwC/アビーム/ベイン/コーポレイト ディレクション各1社

アクセンチュアは12社中7社、ベイカレントは6社で登場しました。つまり大手の半分前後で、この2社が転職先の常連になっています。採用規模の大きさと、IT・DXから業務改革まで幅広く受け入れる間口の広さが、そのまま受け皿の大きさに出ている印象です。

一方、マッキンゼーやBCG、ベインといった戦略系は、登場企業こそ絞られますが、商社や銀行のトップ5に集中して現れます。行き先の「層」が企業によって分かれているのも、読み取れるポイントです。

なぜ大手の転職先がコンサルになるのか

では、なぜ大手の転職先にコンサルがこれだけ並ぶのか。ここからは公開データではなく、元SIerとして中に入った私の見立てです。大きく3つあると考えています。

1つ目は、大手で培う経験が、そのままコンサルの商品になるからです。大規模プロジェクトの進め方、社内調整、業界知識。大手の中にいると当たり前に見えるこれらは、クライアント側から見ると価値の高い知見です。私もNECで鍛えたプロジェクト管理の型が、コンサルでそのまま武器になりました。

2つ目は、採用の間口が広く、絶対数を採っているからです。アクセンチュアやベイカレントのように未経験・中途を大量に受け入れるファームは、大手からの転職を現実的な選択肢にしています。表でこの2社が突出したのは、偶然ではないと思います。

3つ目は、年収と裁量の両方を一度に上げやすいからです。大手の安定を脇に置いてでも動く人にとって、コンサルは分かりやすいステップアップに映ります。もちろん最初の1年はきついのですが、そこは別記事に正直に書いています。

ひとつ補足。「転職先に多い=誰にでも向く」ではありません。コンサルが合うかどうかは、年収やブランドより、何をしに行くかという目的意識で決まります。常連だから安心、という読み方は避けたほうがよいと思います。

まとめ:データの範囲でも、流れははっきり見える

公開データで確認できた大手12社では、全社で転職先トップ5にコンサルが入り、延べ60枠の約半分弱をコンサルが占めました。突出したのはアクセンチュアとベイカレントの2社です。

サンプルは少なく、あくまで目安です。それでも12社すべてで同じ傾向が出たことは、「大手からコンサルへ」という流れが実在することの、ひとつの裏づけだと思います。もしあなたが今まさに大手にいて、同じ選択肢を考えているなら、このデータは背中を少し押してくれるはずです。

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この記事について。転職先データの出どころは「ワンキャリアプラス」(plus.onecareer.jp)各社の「転職先企業」集計で、閲覧時点は2026年10月です。各社の人数は投稿された転職体験談からの集計で、ごく少数のサンプルにもとづく参考値です。数値・ランキングは今後変わりえます。本記事は公開データで確認できた範囲の分析であり、特定企業への応募を勧めるものではありません。

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