適応障害で立ち止まった僕が、キャリアを「再起動」できた理由

6〜9分

リード

まず、これだけは伝えさせてください。「頑張れない自分」を責める必要は、まったくありません。適応障害は弱さではなく、環境とあなたの間に無理が生じたサインです。

私自身、同じ場所で立ち止まりました。だからこれは“上から”の言葉ではなく、同じ地面に立った人間からの話です。

何が、私をすり減らしたのか

入社2〜3年目の頃でした。私とマネージャーを除くチームの4人が、ほぼ同時に転職していなくなり、タスクが一気に私に集中しました。そこへ、ほぼ同じタイミングで大きなシステム公開の案件が走り、そのシステムの品質が非常に悪く、障害対応に追われる日々が続きました。

決定的だったのは、私が受け入れて面倒を見ていたメンバーが、陰でのパワハラで潰されてしまったこと。あれは本当にしんどかった。ひとつの原因ではなく、いくつもの無理が重なって、限界が来ました。

「気づいたら回復していた」——焦らないでいい

回復を感じ始めたのは、休職して半年ほど経った頃です。特別な何かをしたわけではありません。仕事のことを自然に考えなくなってきて、気づいたら回復していた、という感覚でした。回復には、思っているより時間がかかっていい。焦らないでください。

「復職か、転職か」の前に——一度、健康な状態で戻ってみる

多くの人が、回復しきる前に「次どうするか」を決めようと焦ります。でも、私が伝えたいのは逆です。まず、判断できる状態に自分を戻すこと

私は一度、SEとして“復職”を選びました。これは正解だったと思っています。理由はシンプルで、メンタルが病んでいる状態では、正しい判断はできないから。だからこそ、一度健康になって、同じ場所に戻ってみて、自分がどう感じるかを確かめる。この順番が大事でした。

好奇心が、次の一歩をくれた

戻ってみると、きつい部分もありました。同時に、コンサルを目指したい気持ちが芽生えます。きっかけは“好奇心”でした。

当時の私は、地方のお客様向けに、小さな案件を多数、並行して見る仕事をしていました。ふと思ったんです。「もし大規模なお客様に対して、一つの案件に——それこそプロジェクトマネジメントに特化して——本気で取り組んだら、どんな結果が出るんだろう」と。この問いが、コンサルへの挑戦を決意させました。

立ち止まった時間は、無駄ではありませんでした。「何が自分をすり減らしたのか」を言語化できた人は、次の環境選びを間違えにくい。それは、走り続けてきた人には無い強みです。キャリアは“やり直し”ではなく、“再起動”です。

一人で抱えないでください

もし今、強い落ち込みや心身の不調が続いているなら、キャリアの前に、専門家(医療機関や公的な相談窓口)に頼ることを何より優先してください。動けるタイミングが来たら、その時に一緒に、これからのキャリアを言葉にしていきましょう。

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