セキュリティコンサルタントになるには?業務内容とキャリアのリアル

11〜16分

リード

「セキュリティコンサルタントになるには、何から始めればいいのか」。情報漏えいやサイバー攻撃のニュースが増え、この職種への関心が高まっています。

私は情報処理安全確保支援士(RISS)を持ち、ゼロトラストを考慮したインフラ設計や、進行中のセキュリティ監査対応に携わっています。この記事は一般論ではなく、現場の一次体験をもとに書きます。

この記事でわかること

  • セキュリティコンサルタントが実際に何をする職種か
  • なるための3つの入り方と、それぞれの向き不向き
  • 必要な資格・スキルと、年収の目安

セキュリティコンサルタントとは?何をする職種か

セキュリティコンサルタントは、組織の守りを設計し、運用まで伴走する職種です。ツールを売るのではなく、リスクを評価して対策の優先順位を決めるのが本質です。

主な業務は、おおむね次の領域に分かれます。

  • 脆弱性診断・セキュリティ監査への対応
  • ゼロトラストを前提にしたインフラ設計
  • インシデント対応と再発防止の設計
  • ISMSなどのガバナンス・ルール整備

どれも共通するのは、技術だけでなく経営やコストの事情を踏まえて現実解を出す点です。理想論では現場は動きません。

現場のリアル:監査指摘60件対応と、地味なファイアウォール設計

ここからは私の一次体験です。守秘のため、顧客名や社名は出さず抽象化して書きます。

ある商社のセキュリティ監査で、Critical・High・Mediumの指摘が60件あまり出ました。私はPM補佐と技術支援として参画し、まずリスクレベルを評価しました。

次に、クライアントの予算を加味した対応計画を作りました。すべてを一度に直すのは現実的でないためです。業務への影響評価や、障害を避けるための調査方法も提言し、CIOと密にやり取りして推進しています(進行中)。

前職のSIer時代には、ネットワーク強靭化のプロジェクトでWindowsファイアウォールの細かいルール設計を担当しました。社内では通称「小熊スペシャル」などと呼ばれていて、正直なところ少し気恥ずかしい名前でしたが、東京都のある区の情報システム部長からは高く評価してもらえました。派手ではない細かいルール設計こそ、守りの土台になります。

セキュリティコンサルになるには?入り方は大きく3パターン

なり方には、大きく3つの入り方があります。どれが良いかは、何を目指すかで変わります。

  • 1. 新卒でコンサルに入り、セキュリティ部門に配属される
  • 2. 新卒でSIerに入り、セキュリティ経験を積んでから転職する
  • 3. 新卒でセキュリティベンダーに入り、転職する

1と3は、最初からセキュリティに特化します。大規模な事例や先端技術に触れやすく、専門性が早く深まります。セキュリティの専門家になりたいなら、この2つが近道です。

2は、入った先でセキュリティをやれる保証はありません。教えてくれる人も少ないのが実情です。ただし、汎用的なITスキルを幅広く磨けます。現場の実装を知ったうえで語れるコンサルを目指すなら、この道が向きます。私自身も、この2のルートです。

傾向として、1と3は専門に閉じるぶん、机上の理論や世に出ている理屈にロジックが寄りがちで、やや頭でっかちになりやすい面もあります。2は泥臭いですが、現場感そのものが武器になります。どちらが良い悪いではなく、目指す姿で選ぶのがよいと思います(私見)。

未経験でも道はあります。インフラや運用の経験があれば、そこを足がかりにセキュリティへ横展開できます。ゼロからより、今の経験を活かす発想のほうが現実的です。

必要な資格・スキルは?資格は手段、実務が本体

正直に言うと、資格は手段であって本体ではありません。実務で手を動かした経験が市場価値の中心です。

そのうえで、入口として効く資格はあります。

  • 情報処理安全確保支援士(RISS)や情報処理の高度試験
  • 国際資格のCISSPなど

資格以上に効くのが実務知識です。ウイルス対策・EDR、ファイアウォールとマイクロセグメンテーション、ゼロトラスト、ISMS、レッドチームの考え方。これらを手触りで理解していると、提案の説得力がまるで違います。

年収・市場価値の傾向は?(推定・目安)

セキュリティコンサルの年収は、他のIT職種と比べて高めの傾向です。以下は転職市場のデータをもとにした目安で、個人差が大きい点はご承知ください。

区分年収の目安
平均(目安)800万円台
メンバー層(目安)750万円前後
管理職層(目安)1000万円超

あくまで推定・目安であり、企業規模や担当領域、経験で大きく変動します。需要が供給を上回る領域のため、専門性を積めば市場価値は上げやすいと考えています(私見)。

まとめ:セキュリティコンサルはインフラ経験が武器になる

セキュリティコンサルは、リスクを評価して現実解を設計する職種です。監査対応やゼロトラスト設計のように、技術と経営の両方を橋渡しする仕事が中心になります。

入り方は3パターンあり、専門家志向なら1か3、現場感を武器にするなら2が向きます。インフラやSIerの経験は、そのまま強い武器になります。資格で入口を作り、実務で専門性を深める。この順番が、私の実感に最も近い王道です。

あわせて読みたい

セキュリティやインフラからキャリアを組み立てたい人向けに、関連記事をまとめます。

本記事の年収や市場動向の数値は、転職市場の公開データをもとにした推定・目安です。企業や個人の経験により変動します。現場の体験は守秘のため抽象化して記載しています。

無料相談:インフラやセキュリティからコンサルを目指すキャリアを、実体験ベースで一緒に整理します。履歴書不要・完全無料・勧誘なし。

コメントをどうぞ